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内容説明
一冊の本を開くことは、すでにして一種の旅立ちではないだろうか。フランスのさまざまな土地にゆかりのある、中世から現代まで総勢60人の作家を通して、読者を旅に誘う。フランスを愛するすべての人に向けた、豪華執筆陣による珠玉のエッセイ集。エリア・スタディーズ〈文学編〉。
目次
はじめに
パリ市内地図
フランス国内地図
Ⅰ 『トリスタンとイズー』からラ・ファイエット夫人まで
第1章 『トリスタンとイズー』の白い帆と黒い帆――死と再生の海に溺れて
第2章 シテ島に始まったアベラールとエロイーズの恋――いと高き頂を風は吹きまくる
第3章 ヴィヨンと鐘の音――旅立つ前夜の形見分け
第4章 ラブレー パンタグリュエルの口の中――アルコフリバスの冒険
第5章 モンテーニュのスイス・ドイツ・イタリア旅行――変化と多様性を喜ぶこと
第6章 デカルトと旅――「世界という大きな書物」をめぐって
第7章 コルネイユ兄弟と港町ルーアン――劇作家の宝庫ノルマンディー
第8章 モリエールとペズナス――ペズナスからコメディー.バレエへ
第9章 パスカルの『パンセ』――「不確実なこと」のために
第10章 ラ・ファイエット夫人と運命の舞踏会――光煌めくルーヴル宮
〈コラム1〉青春のカルチエ・ラタン――中世・ルネサンスへの小さな旅
Ⅱ ラシーヌからバルザックまで
第11章 ラシーヌとヴェルサイユ祝祭――もう一つのオペラの夢
第12章 ヴォルテールと寛容の精神――フェルネーの長老
第13章 『マノン・レスコー』とパリの夕暮れ――恋人のいない街角
第14章 ルソーとレ・シャルメット――自然が育んだ愛の至福
第15章 ディドロとパリのカフェ――対話の名手のボヘミアン時代
第16章 ボーマルシェとアメリカ独立革命――フランスの港から船出する自由への夢
第17章 サド侯爵と反=旅――閉じこもるリベルタン
第18章 シャトーブリアンとサン.マロの誇り――フランス・ロマン主義揺籃の地
第19章 スタンダールと「辺境」フランシュ.コンテ――野心の原点
第20章 バルザックとパリの真実――『ゴリオ爺さん』のパリ
〈コラム2〉美食と文学の旅――融合する食卓へ
Ⅲ ユゴーからマラルメまで
第21章 ヴィクトル・ユゴーのストラスブール――垂直の旅
第22章 『王妃マルゴ』とルーヴル宮
第23章 ジョルジュ・サンドと水の誘惑――「フェミニズム作家」の誕生
第24章 ジェラール・ド・ネルヴァルのヴァロワ地方――フランスの心臓の鼓動が聞こえる
第25章 ミュッセとフォンテーヌブロー――思い出を奏でる調べ
第26章 ボードレールとオンフルール――「おもちゃの家」での幸福の夢
第27章 フローベールとルーアン――『ボヴァリー夫人』の町を歩く
第28章 ヴェルヌと帆船ロマン――港町ナントに生まれて
第29章 ゾラとプロヴァンスの原風景――セザンヌと駆けた大地
第30章 ステファヌ・マラルメとヴァルヴァン――別荘での詩人のくつろぎ
〈コラム3〉文学と音楽の旅――バスク海岸、ある日の音楽
Ⅳ ヴェルレーヌからヴァレリーまで
第31章 ポール・ヴェルレーヌのパリ――モンマルトル地区とカルチエ・ラタンの放浪
第32章 ロートレアモン伯爵と真冬の海――『マルドロールの歌』の中のサン.マロ
第33章 ユイスマンスとシャルトル大聖堂――聖母の大伽藍に魅せられて
第34章 モーパッサンとセーヌの水辺――ボート乗りの見はてぬ夢
第35章 アルチュール・ランボーのシャルルヴィル――パリに行きたい
第36章 モーリス・ルブランとノルマンディー――怪盗ルパン、活躍の地
第37章 ガストン・ルルーとパリ・オペラ座――怪人の棲み処
第38章 ジッドと旅の必然――プロヴァンスとノルマンディーに引き裂かれて
第39章 『失われた時を求めて』の夢想の地図――イリエからコンブレーへ
第40章 ポール・ヴァレリー、セットとジェノヴァ――地中海を旅する想像力
〈コラム4〉偏愛の作家を訪ねて――仮面をつけて書くために
Ⅴ コレットからサルトルまで
第41章 コレットとブルターニュの海岸――『青い麦』の秘密
第42章 アポリネールと「ミラボー橋」――地味な橋には訳がある
第43章 コクトーと終の住処――ミイー・ラフォレへの旅
第44章 セリーヌと船上生活者――アコーディオンの聞こえる岸辺
第45章 ブルトンとパリ散歩――「時間は意地悪なもの」とナジャは言った
第46章 バタイユと「内的体験」――思考のつぶやきからの逃走
第47章 プレヴェールと「優美な死骸」――シャトー通りの密かな遺産
第48章 サン.テグジュペリと古都リヨン――記憶の旅
第49章 シムノン「メグレ警視」とパリ警視庁――司法警察局ってどこ?
第50章 サルトル 永遠の旅行者――束の間の港 ル・アーヴル
〈コラム5〉映画とパリをめぐる旅
Ⅵ ベケットからウエルベックまで
第51章 ベケット、「平和なダブリンよりも戦火のパリに」
第52章 グラックと世界の果て――ラ岬散策
第53章 ジャン・ジュネ、フランスへの憎しみと愛
第54章 アルベール・カミュ、地中海に浸る幸福『結婚』
第55章 マルグリット・デュラスの三つの住まい――パリ、ノーフル・ル・シャトー、トゥルーヴィル
第56章 ロラン・バルトが愛した南西部の光――バイヨンヌとユルト
第57章 ペレックとパリ.ノルマンディー往還――言葉の旅人
第58章 ル・クレジオとニース――旅する作家の原風景
第59章 トゥーサンとパリの誘惑――至近距離の遠さをめぐって
第60章 ウエルベックと川辺の追憶――知られざる水の町、スープとクレシー
〈コラム6〉旅するフランス語
参考文献
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